私が国語を重視する理由は、生きていくうえで正しく情報を理解し、生活をより豊かなものにしていくためです。

 当たり前の話ですが、私たちは人と会話したり、誰かが発信した情報を見聞きしたりして生活しています。その情報がどんな内容なのか、何を伝えているのかわからないと、今自分の身の周りで何が起きているのかを正しく理解することが困難になります。いま社会では何が起こっているのか、自分は今何を言われているのかなど、情報の種類は多岐にわたります。

 無論、現代の社会で何が起こっているのかを具に知らなくても不自由なく生活できている人はたくさんいます。そういった人々には国語力がないということではありません。ただ、国語を学ぶことで、何かに気付けるかもしれません。それが自分の身の回りにのみ関係することなのか、現代の社会に関することなのかはわかりません。それでも何かしら、本人のためになる情報を得ることができる可能性は広がります。

 テキストから情報を「読む」能力を高めることで、生活の中で自分のところに入ってくる情報がより詳細になることで、生活の中でどう動くべきか、何をすればいいかが明確になってきます。

さらに自分で情報発信をすることで自分の意見を他者に上手に伝えられるようになります。そうすれば、自分のしたいことに共感してくれる人が増え、それを実現することができるようになります。だからこそ私は国語を重視すべきであると考えます。

 国語力を身に付けることで、問題に対したときに「何を回答するべきか」ということと、「どう表現するべきか」をきちんと理解できるようになってほしいです。

 そうはいっても、生徒たちにとっては学校の成績や入試で志望校に合格するかが直近の課題であり、そこで力を発揮できる国語力をつけなければなりません。各教科の記述を要する問題で、何を聞かれていてどういう風に答えるのか。国語であれば、どの部分をどう書き換えればいいのか。問いに即した答え方ができるようになってほしいと考えます。

 これからの社会は今まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、新しい常識が生まれ、今までに見たこともなかった仕事で食べていく子どもたちが増えるでしょう。

自分の身の周りで何が起きているのか、現代の日本を含めた国際社会で何が起こっているのかなど、今自分が生活している世の中を知り、今自分はどうすべきなのか、今後自分がどうなっていくことが望ましいのかということを、考えていける人を増やしていきたい。

そのように考えて私は国語専門塾を始めました。